主な動画生成AIで1回に作れる動画は、10〜15秒ほどです。YouTubeに載せるような1分以上の長尺動画には、1回の生成では届きません。
長尺動画を作る方法は、短いクリップをつなぐ、延長機能で続きを作る、台本から自動で作るツールを使う、の3つです。台本から自動で作るツールには、最長50分の動画を作れるものもあります。
ここでは、クリップをつないで長尺動画を作る手順と、方法ごとに使えるツールの料金や無料で試せる範囲を紹介します。
動画生成AIで1回に作れる長さと、長尺動画に必要な本数
動画生成AIで1回に作れる長さは、ツールやモデル(動画を作るAIの種類)ごとに上限が決まっています。主なツールの上限を並べると、次のようになります。
| ツール | 1回に作れる長さ |
|---|---|
| Gemini(Gemini Omni) | 10秒 |
| Google Flow | 最大10秒(モデルによる) |
| Kling AI(動画3.0) | 最大15秒 |
| Grok(Grok Imagine) | 最大15秒(テキストから作る場合) |
| Filmora | 最大15秒(「テキストから動画生成」の場合・モデルによる) |
| HitPaw Edimakor | 最大30秒(Seedance 2.5・Wan3.0の場合) |
※調査時点で各社の公式サイト・公式発表に掲載されている仕様です。
上限は10〜15秒のものが多く、1分の動画にするには、10秒のクリップなら6本、15秒のクリップなら4本が必要です。表のツールで1分以上の長尺動画にするなら、短い動画を組み合わせることになります。
AIで長尺動画を作る3つの方法
AIで長尺動画を作る方法は、次の3つです。
- 短いクリップを作って編集ソフトでつなぐ
- 延長機能で動画の続きを生成する
- 台本から長尺動画を自動で作るツールを使う
短いクリップを作って編集ソフトでつなぐ
シーンごとに動画を生成し、動画編集ソフトで順番に並べて1本にする方法です。つなぐクリップを増やすほど、動画は長くなります。
FilmoraやHitPaw Edimakorは、動画の生成から編集までを1本でこなせる動画編集ソフトです。Google Flowでも、「Scenebuilder」で複数のクリップを並べ替え、先頭と末尾をトリミングしてダウンロードできます。
延長機能で動画の続きを生成する
延長機能は、生成した動画の続きをAIが作り、長さを伸ばす機能です。
Kling AIは1回に4〜5秒ずつ延ばせて、繰り返すと合計3分までの動画になります。延長は有料プランだけの機能です。

Grokは有料プランで動画を作れて、延長すると合計30秒まで伸ばせます。プランごとの上限は「Grokの動画生成に上限はある?無料・有料プランの制限を解説」にまとめています。
Filmoraの「AI延長」は、動画の前後どちらにも延ばせる機能で、1回に延ばせるのは向きによって最大5秒か8秒です。Google Flowでは、Veo 3.1で作った8秒の動画に続きを生成できます。
HitPaw Edimakorにも、元の映像に合わせて新しいフレームを作る「動画延長」があります。Geminiアプリには、次の展開を頼んで動画を長くする機能(Extend the scene)が新たに加わりました。
台本から長尺動画を自動で作るツールを使う
台本やアイデアを入力すると、映像やナレーション、字幕までまとめて作るツールもあります。
作れる長さはツールによって違い、MagicLightは最長50分、Filmoraの「スクリプトからビデオへ」は1分ほどです。VrewとHitPaw Edimakorにも、台本から動画を作る機能があります。
AIで長尺動画を作る手順(クリップをつなぐ場合)
クリップを作ってつなぐ場合の手順は、次の5ステップです。
- 台本を書いてシーンに分ける
- 登場人物の見た目をそろえる準備をする
- シーンごとに動画を生成する
- ナレーションとBGMを用意する
- 編集ソフトでつなぎ、字幕を入れて書き出す
1. 台本を書いてシーンに分ける
最初に動画全体の台本を書き、1回の生成で作れる長さごとにシーンを分けます。10秒ずつ作るなら、1分の動画は6シーンです。
シーンごとに、映す内容とナレーションの文章を書き出しておきます。
2. 登場人物の見た目をそろえる準備をする
同じ登場人物を複数のクリップに出すときは、参照画像(見た目の手本にする画像)を登録できる機能を使います。
Kling AIの「Elements」は、メインの画像1枚(正面向きがおすすめ)と別の角度の画像を最大3枚登録して、人物やモノの見た目をそろえる機能です。Google Flowの「素材」でも、クリップをまたいで同じキャラクターの画像を使えます。
Kling AIとGoogle Flowでは、動画の最初と最後の画面(フレーム)を画像で指定して、その間をつなぐ動画も作れます。
3. シーンごとに動画を生成する
台本のシーンごとに、プロンプト(AIへの指示文)を入力して動画を生成します。長さが足りないシーンは、延長機能で伸ばします。
Kling AIの動画3.0は、1回の生成(最大15秒)に最大6つのショット(カット)を入れられるのが特徴です。ショットごとに長さやアングル、映す内容を指定できるので、1回の生成の中でカットを切り替えられます。
4. ナレーションとBGMを用意する
ナレーションは、文章をAI音声で読み上げる「テキスト読み上げ」で作れます。FilmoraとHitPaw Edimakorには、どちらも読み上げの機能があります。
Vrewで選べる日本語のAI音声は、110種類以上です。Kling AIなら、映像と一緒に日本語のセリフも生成可能です。
BGMは、Filmoraの「スマートBGMジェネレーター」を使うと、動画の長さに合わせた曲を作れます。HitPaw Edimakorでは、使用料のかからないロイヤリティフリーのBGMをライブラリから選べます。
5. 編集ソフトでつなぎ、字幕を入れて書き出す
生成したクリップとナレーション、BGMを編集ソフトに読み込み、台本の順に並べます。つなぎ目が不自然なところは、トリミングやトランジション(場面転換の効果)で整えるのが基本です。
字幕は、音声から文字を起こす自動字幕の機能で作れます。Filmoraの自動字幕起こしは、1分あたり4クレジット(AI機能に使うポイント)です。HitPaw Edimakorの自動字幕生成は、130以上の言語に対応しています。
最後に全体を通して再生し、つながりを確認してから書き出します。
AIで長尺動画を作るのに使えるツール6選
6つのツールで使える方法と料金を比べると、次のようになります。
| ツール | 使える方法 | 無料で使える範囲 | 有料プラン(最安) | 商用利用 |
|---|---|---|---|---|
| Filmora | つなぐ 延長 台本から作る | 無料体験版あり(書き出しは原則透かし入り) | 年6,980円(ベーシック年間プラン) 毎月AIクレジット付きは年7,980円 | 法人・商用向けプランのみ可 |
| HitPaw Edimakor | つなぐ 延長 台本から作る | AI以外の機能は無料(書き出した動画に透かし) AI用に30クレジット | 月2,968円(1ヶ月プラン) 年6,468円(1年プラン) | 有料プランで可 |
| Kling AI | 延長 | 毎月ログインで無料クレジット(透かし入り・延長は不可) | 月8.8ドル(Standard) 年払いなら年79.2ドル | 有料プランのみ可 |
| Google Flow | つなぐ 延長 | 1日50クレジット | 月725円(Google AI Plus) | 生成物の所有権をGoogleは主張しない |
| MagicLight | 台本から作る | 無料トライアルあり(クレジットカード登録不要) | 月15ドル(Standard) | 有料プランに商用利用権 |
| Vrew | 台本から作る | 無料プランあり(透かし入り) | 月1,590円(Light) | AI音声で作った動画は可(VOICEVOXの音声は出典表記が必要) |
※料金は調査時点で各公式サイトに掲載されている通常料金です(初回限定の割引などは除く)。
Filmoraは延長と台本からの動画生成を1本のソフトで使える

Wondershareの「Filmora」は、AIで動画を生成して、そのまま編集まで進められる動画編集ソフトです。動画を前後に延ばす「AI延長」と、台本から動画を作る「スクリプトからビデオへ」の両方を使えます。
AI延長で使うクレジットは、延ばす長さと解像度によって1回あたり150〜500クレジットです。
個人向けの年間プランは、ベーシック(年6,980円・税込)とアドバンス(年7,980円・税込)の2つです。毎月1,000クレジットが付くのはアドバンスで、AI延長なら月2〜6回使える計算になります。
購入ページでは、エフェクトや素材のサービス「Filmora Creative Assets」の7日間無料体験(終了後は月額料金で自動更新)に最初からチェックが入っていて、決済画面にはダウンロード保証サービス(599円)も自動で追加されます。
無料体験版で書き出した動画は、原則として透かし入りです。個人向けプランは商用利用の対象外で、商用利用するなら法人・商用向けプラン(月間プランは月3,480円・税込)が必要です。
Wondershareの安全性や口コミは、「Wondershareの評判は?安全性や口コミを解説」で紹介しています。
\ 無料体験版から試せる /
HitPaw Edimakorは1回最大30秒の生成と動画延長を使える
HitPawの「Edimakor」は、20以上のAIモデルで動画を生成できる動画編集ソフトです。1回で最大30秒の動画を作れる「Seedance 2.5」と「Wan3.0」も使えて、どちらも生成した動画を延長できます。
運営会社は香港のHitPaw CO., LIMITEDです。Windows版とMac版に加えて、ブラウザで使えるオンライン版もあります。
Edimakorは無料で導入でき、AI以外の機能は無料で使えます(書き出す動画には透かしが入ります)。AIテキストから動画は1回160クレジットを使うため、新規登録でもらえる30クレジットでは1回分に届きません。
有料プランの料金と、付与されるAIクレジットは次のとおりです。
| プラン | 料金(税込) | AIクレジット |
|---|---|---|
| 1ヶ月プラン | 2,968円 | 毎月300 |
| 1年プラン | 6,468円 | 年間3,000 |
| 永久プラン | 7,968円 | 10,000(一括) |
購入画面では、Edimakor Onlineの3日間無料トライアル(終了後は月額料金で自動更新)に最初からチェックが入っていて、カートにはダウンロード保証サービス(599円)も自動で追加されます。
有料プランでは透かしなしで書き出せて、商用利用もできます。ただし、実在の人物や他人が著作権を持つキャラクターを含む動画を、無断で商用利用することは認められていません。
\ AI以外の編集機能は無料で使える /
Kling AIは延長を重ねて最大3分の動画にできる
Kling AIは、テキストや画像から動画を作れるAIサービスで、運営会社はKling AI Pte. Ltd.です。日本語で表示できるサイトがあります。
延長やフルHD(1080p)での生成、透かしの除去は、有料プランの機能です。無料のBasicプランでも毎月ログインすると無料クレジットを受け取れますが、動画には透かしが入り、商用利用もできません。
有料プランはStandard(月8.8ドル)からで、毎月660クレジットが付きます。動画3.0は720p・音声ありで1秒9クレジットなので、660クレジットで作れるのは計算上73秒ぶんです。Pro(月32.56ドル)は毎月3,000クレジットで、同じ計算なら約5分半ぶんになります。
Google Flowは有料プランなしでも1日50クレジット使える
Google Flowは、Googleの動画生成モデル「Gemini Omni」と「Veo 3.1」を使える動画制作ツールです。日本からも使えて、日本語に対応しています。
有料プランに入っていなくても、1日50クレジットが付与されます。Gemini Omni Flash(720p)なら10秒の動画1本が15クレジットなので、1日に作れるのは計算上3本です。

有料のGoogle AIプランでは、毎日の50クレジットに加えて毎月のクレジットが追加され、Google AI Plus(月725円)なら毎月200クレジットが付きます。Veo 3.1 Liteは、Ultra以外の有料プランなら8秒の動画の生成も延長も1回10クレジットです。
混雑する時間帯は、有料プランでないと動画を生成できない場合があります。日本ではクレジットの追加購入はできません。同じGoogleのGeminiアプリで動画を作るには、Google AIプランへの加入が必要です。
MagicLightは台本から最長50分の動画を作れる

MagicLightは、台本やアイデアから長編の動画を作るAIツールです。動画の長さを30分か50分から選び、キャラクターとシーンを確かめたら、ナレーションやBGM、字幕を加えて書き出します。
登場人物の顔や体型、服装を固定して、シーンをまたいでも同じ見た目に保つ機能があります。画風はアニメ調やリアル調など20種類以上です。
50分の動画を作れるのはStandardプラン(月15ドル)以上で、無料プランでは作れる長さが限られます。無料トライアルは、クレジットカードの登録なしで始められます。月払いのStandardで作れる動画は、月110分までです。
有料プランには商用利用の権利が含まれます。サイトは日本語で表示でき、運営会社はMAGICLIGHT(HK)LIMITEDです。
Vrewは台本からAI音声付きの動画を作れる
Vrewは、韓国のVoyagerXが開発・運営する動画編集ツールです。「テキストから動画を作成」では、テーマや台本を入力すると、AIが画像素材とAI音声を作って動画にまとめます。
無料プランは月200クレジットで、完成した動画にはVrewの透かしが入ります。テキストから動画を作る機能は、無料プランで1回3,000字まで、有料プランで1万字までです。
有料プランは月1,590円(Light・税込)からで、年払いならLightは年15,200円になります。AI音声で作った動画は、商用・非商用どちらでも使えます(VOICEVOXの音声は出典の表記が必要)。
音声から字幕を自動で作る機能もあります。アプリはMacやWindowsなどに対応し、インストール不要のブラウザ版も使えます。
AI長尺動画の作り方に関するよくある質問
ChatGPTで長尺動画は作れますか?
調査時点のChatGPTには、動画を生成する機能がありません。OpenAIの動画生成AI「Sora」も、アプリとWebでの提供を終了しています。
ChatGPTを台本やプロンプトづくりに使う方法は、「ChatGPTで動画生成はできる?Sora終了後の今できる方法」で紹介しています。
スマホでもAIで動画を作れますか?
Geminiアプリは、AndroidとiPhoneでも動画を生成できます。Kling AIにも、iOSとAndroidのアプリがあります。
Filmoraでは、「Veo 3動画生成」と「スクリプトからビデオへ」をパソコンとスマホの両方から利用可能です。HitPaw Edimakorにはスマホアプリがなく、スマホではWeb版の利用が推奨されています。
まとめ:AIで長尺動画を作る方法は3つ
主な動画生成AIで1回に作れるのは10〜15秒ほどなので、1分以上の長尺動画は、クリップをつなぐ、延長で続きを作る、台本から自動で作る、のいずれかの方法で作ります。
- 延長と台本からの動画生成を1本のソフトで使うなら、Filmora
- 1回最大30秒のモデルで生成して編集まで進めるなら、HitPaw Edimakor
- 延長を重ねて長くするなら、合計3分まで延ばせるKling AI
- 費用をかけずに試すなら、1日50クレジットまで無料のGoogle Flow
- 物語の動画を長く作るなら、最長50分のMagicLight
- AI音声付きの動画を台本から作るなら、Vrew
\ AI延長と台本からの動画生成を使える /

